英語の学習方法の一つで「シャドーイング」という方法が注目されています。
シャドーイングとは同時通訳者の訓練方法として知られていた方法ですが、英語学習者全般に効果が高いということで注目されている学習方法です。
それでは、シャドーイングとはどのような学習方法なのかを分かりやすくご説明したいと思います。
シャドーイングとは
シャドーイングとは、「表にあるものの後ろに影になってついていくような学習方法」で、同時通訳者の訓練方法として有名になった学習方法です。
聞こえた英語を、すぐに繰り返す方法です。
I want to eat sushi.
・・・I want to eat sushi.
「カエルの歌」の輪唱ってご存知ですよね。
「カエルの歌が~」「カエルの歌が~」と少し遅れて同じフレーズを歌っていく、あの歌です。
カエルの歌のように、聞こえた音を少し遅れて繰り返していくのが「シャドーイング」です。
つまり「聞きながら話す」訓練方法です。
そうすることで、だんだん発音が良くなり、「聞く」「書く」「読む」といった力もだんだんついてくる学習方法です。
「シャドーイング」と「リピーティング」の違い
中学生の頃、英語の授業で先生から「Repeat after me.」と言われて、先生の話す英語を繰り返した記憶がある方も多いのではないでしょうか。
シャドーイングもリピーティングも同じように繰り返す練習方法ですが、決定的に違う点は「いつ繰り返すか」です。
リピーティングの場合、一区切りとなる長さの英語を聞いたあとに、それを繰り返します。
つまり、何という単語を言っているのかを考えてから繰り返しますので、「知っていることを再現する」イメージです。
シャドーイングは「すぐ後ろを影のように追いかける」ので「シャドー(影)イング」と言います。
聞こえてくる英語をすぐに影のように追いかけて繰り返します。
意味は理解しなくてもよく、「聞こえる音を拾って声に出す」イメージです。
50代の「シャドーイング」のポイント
50代でシャドーイングをする際にいくつか重要なポイントがあります。
どのような点がポイントになるのかを見てみましょう。
考えすぎない
50代でシャドーイングをする時に一番重要なことは「考えすぎない」ことです。
間違っても気にする必要はありません。
テストではないので、間違っても構いません。
「全然同じように発音できていないのに、こんなことして意味があるのかしら?」と疑問に思うこともあるかもしれません。
50代か英会話を始められる方は、今までの経験からいろいろなことを考えてしまう傾向があります。
「考えすぎない」
考えずに「とにかく聞こえたように声に出す」ことが50代でシャドーイングをする重要なポイントです。
意味を理解しなくてもよい
シャドーイングをしていると「何を言っているのか分からない」という気持ちで練習する意欲が落ちてくる事があります。
シャドーイングでは真っ白な状態で音を聞いて、「聞こえる音を拾って声に出す」ことに集中することが重要です。
幼児のような、意味は分からないけど、ただ純粋に親の話す言葉を追いかけるようなイメージです。
声に出す
声を出すことも非常に重要です。
シャドーイングをしているつもりで、声に出さずに黙って聴いてしまうと、意味を考えてしまいます。
また、シャドーイングでの自分の発音を録音して確認することも非常に重要なポイントです。
シャドーイングをしていると、教材の声と自分の声が混ざって聞こえないと感じることがあります。
声を出すポイントとして、少し小さめの声でシャドーイングをするとよいでしょう。
音に対する理解度
「声に出す」のところで少しお話ししましたように、声に出さないと意味を理解しようとしてしまいます。
これは、音を追っていない状態です。
音を追っていないと「音に対する理解度」はあがりません。
集中して「聞こえる音を拾って声に出す学習」をしていると、音が頭の中にたまっていきます。
これが「音に対する理解度」です。
「音に対する理解度」を上げてから「意味に対する理解度」を上げると、リスニング力が劇的にあがります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
同時通訳者の訓練方法と聞くと、難しそうなイメージがありますが、決して特別難しい学習方法ではないことをご理解いただけたのではないかと思います。
シャドーイングはとにかく「頭を空っぽにして、とにかく聞こえた音を拾う」ことに集中することが重要です。
毎日少しづつ続けることで、ヒアリング力が大きく伸びることを実感いただけると思います。